事業の目的
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背景
2025年日本国際博覧会の開催やIRの誘致をはじめ、大阪の魅力向上に向けたインフラ施設や都市機能のさらなる充実、強化が進められております。
大阪市の工業用水道事業に目を向けてみますと、お客さま数の減少や節水等による給水収益の減少、管路の老朽化による運営コストの増大等さまざまな課題に直面しております。
民間のノウハウを活用し、これらの課題を解決するため、2020年4月に本事業の実施方針が公表されることとなりました。 -
目的
大阪市工業用水道特定運営事業等(以下「本事業」といいます。)の目的は、コンパクトで無駄のない、収益性の高い事業構造を実現すると共に、市域の産業活動を支える水インフラとして、安定した水質、豊富な水量、低廉な価格によりその役割を担い続けていくこと。
そのために、民間事業者の経営ノウハウや先進技術、創意工夫を最大限に活用し、工業用水の安定供給と持続可能な事業経営を可能とする抜本的な経営改革を推進することで、大阪市策定の「経営戦略」における5つの経営取組課題解決につなげます。
事業の特徴

民間事業者が経済産業大臣から許認可を受けて運営する日本初の事業。
大阪市工業用水道にかかる運営権事業は、民間事業者が経済産業大臣から許認可を受け、工業用水道事業者として運営する日本初のコンセッション事業です。
管路や浄配水設備の点検・維持管理・更新や料金収受を含めて一体的な工業用水道事業の運営を行います。お客さまのニーズに則したサービスの提供や、管路の状態監視保全技術を用いた修繕・更新等において、スピーディで柔軟な判断が可能となるスキームです。
みおつくし工業用水コンセッション株式会社は、これからの工業用水道事業のスタンダードモデルとなるべく、お客さまが選べる料金プランや新規開始支援策から、管路や浄配水設備の維持管理・アセットマネジメントまで、総合的な工業用水道事業を提供します。

センシング技術等を用いた日本最先端の管路の状態監視保全システムを構築。
様々な情報をデータ化するセンシング技術や、衛星写真を利用した地中の漏水状況を把握する技術等を用いて、日本最先端の管路の状態監視保全システムを構築します。
これにより、単純に古い順からの更新ではなく、本当に更新が必要な状態の管路を厳選し、喫緊に更新が必要でないと判明したものについては計画的な修繕による長寿命化を実現します。
私たちの持つエンジニアリングと最先端のICTの力で、工業用水道を持続的に供給し続ける仕組みを作ります。
事業エリア
事業範囲
大阪市工業用水道事業のコンセッションにおける官民の役割分担
本事業は、淀川の取水から始まり、浄配水場や管路施設の維持管理、修繕、更新、お客さまへの工業用水の提供、料金の収受まで一連の流れすべてを行うオールインワン事業です。ただし、浄配水場の運転管理業務は、飲み水と一緒に実施する大阪市に委託することで効率化を図っています。
事業概要
事業名 | 大阪市工業用水道特定運営事業等 |
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事業方式 | コンセッション方式(大阪市が公共施設等運営権を運営権者に設定) |
対象事業 |
I.特定事業 Ⅱ.附帯事業 Ⅲ.任意事業 |
実施期間 | 10年間(2022年4月~2032年3月) |
事業主体 | みおつくし工業用水コンセッション株式会社 |